ローコスト住宅を購入するとき、坪単価の安さを重視する人が多いですが、実はこれだけを比較して購入する住宅を選ぶことはとても危険だと言えます。費用を比較するために坪単価を参考にする人は多いですが、これは業者によって計算方法が異なることを知っておかなければなりません。坪単価は延床面積と本体価格から算出するやり方と、施工床面積と本体価格から算出するやり方の2パターンがあり、同じ住宅の坪単価を計算した場合でも後者の計算方法のほうが安くなります。ハウスメーカーごとに計算方法が異なっていることを知らないと、本当は安いのに計算方法の違いで高く見えているだけの可能性があるので要注意です。
計算のやり方が異なっていること以外にも、坪単価の安さだけを重視してはいけない理由があり、坪単価が安くてもトータルコストが高くなるケースがあることを理解しておく必要があります。本体価格は基本的な機能や設備すら含んでいない金額になっていることが多く、ローコスト住宅の場合は必要に応じて機能や設備を追加していくことになるでしょう。基本的な設備以外はいらないと考えていても、これにかかる費用をつけ足すだけで想像以上に高い金額になってしまうことが多いので注意が必要です。
たとえ坪単価が安く見えたとしても、実際に必要になる費用が安いとは限らないので、最終的に必要とされるトータルコストを算出することが大切だと言えます。複数のハウスメーカーの商品を比較するときには、それぞれで坪単価の計算の仕方が違うだけではなく、本体価格に含まれている範囲が異なるケースもあるので注意しておきましょう。本当に安いかどうか知りたいのであれば自分で比較するだけではなく、ハウスメーカーで相談を行い、自分たちの希望条件を伝えて見積もりを出してもらうと確実だと言えます。
ローコスト住宅の購入で失敗したくないと考えるのであれば、坪単価の安さだけで判断するのではなく、それぞれのハウスメーカーごとにどのような基準でこの金額が算出されているのか確認しておくことが必須です。確認作業を怠ってしまうと、本来は安いはずのサービスを高いと感じて候補から外してしまったり、他の住宅よりも料金が高いのにお得だと勘違いしてしまったりする恐れがあるでしょう。こういった点でハウスメーカー選びに失敗してしまう人も少なくないので、利用するハウスメーカーを選ぶ際には細心の注意を払っておくべきだと言えます。